イタリアの独裁者ムッソリーニとクラレッタ

皆さん伊坂幸太郎先生と言う作家をご存知でしょうか。
結構有名店な方なので、知ってる!と言う人は多いかと思います。
ゴールデンスランバーなど、映画化された作品も多いです。

ただ、今回はこの方に関して語りたいわけでは無く、『魔王』という作品の中に出てきた、ムッソリーニの愛人、クラレッタに関してです。
ムッソリーニはイタリアで独裁を敷いた上、ファシズム(個人主義とも訳されますが、明確な定義は実は無いです)でイタリアを支配しましたが、第二次世界大戦中に革命を起こされ、愛人のクラレッタと一緒に私刑にかけられ殺されました。

集団心理は怖いものだと思います。
ムッソリーニとクラレッタは殺された後、逆さに吊るされ、クラレッタのスカートがめくれた時も、喜びながら罵詈雑言の嵐だったそうです。

ですが、その中で一人だけ、興奮した民衆に殺される可能性もあったのに、自分のベルトでクラレッタのスカートを直してあげた人がいたそうです。

自分ならできるでしょうか?
自分はできないと思います。ただ怖いからという理由で。

スカートを直した人はどんな人だったんでしょうね。
直した人がいた、という情報しかありません。

伊坂先生は(集団心理という)洪水を止める、と表現してました。要は災害です。
それを止めるのと同じようなことだと考えたのかもしれません。

周りで騒いでいた人達はどう思ったでしょうか。ちゃんと恥ずかしい、と思ったでしょうか。
もしも自分なら、ムッソリーニならともかく、その愛人、(ただの愛人です。罪人じゃありません)のスカートがめくれて騒いでいたところを、それを直した人がいたら恥ずかしいと感じるでしょう。

まあ、人種の違いもありますから、感じ方も違うのでしょうが。
(ちなみに日本人の共感能力と言うか、他者を思う気持ちは、世界でも類を見ないレベルだそうです)

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