再び子宮蓄膿症

昨日、また子宮蓄膿症のワンちゃんが来院しました。

避妊手術をしていないワンちゃんのうち３割がかかる病気なので、罹患して来院する方はやはりそれなりに存在します。

子宮蓄膿症は、陰部から膿が排出されていても、突然それが止まってしまい、お腹の中で破裂して突然死を起こすこともありますし、いつ亡くなってもおかしくないため、急いで子宮を切除するべきなのですが、年齢的な問題と、内臓の機能的な問題も出てくるという、とても厄介な病気です。

通常は肝臓より、腎臓に負担がかかりやすいため、ドパミン、ドブタミンという、尿量や血圧を維持する薬を点滴で入れるのですが、前回、および今回のワンちゃん達は、病院に怯えてしまっていたのか、点滴を入れても、尿を我慢してしまいました。

こうなると、腎不全を防ぐための点滴も逆効果で、腎不全を助長してしまったりします。

小さい頃に手術をしておけば、子宮蓄膿症にはかからず、乳腺腫瘍も予防できる。

年齢的に危ない歳になってからの手術を実施しなくて済むわけです。

何故か避妊や去勢をするのが可哀想、と仰る方が結構いるようですが、研究の結果から、本人のストレスを軽減する、健康を維持する、余命を伸ばすなど、基本、良いことが起こります。

病気じゃないのに手術なんて可哀想、なんて思わずに、本人がより幸せでいられるように、手術を行う、ということを考えてみてあげてください。