どのウィルスも特定の動物に感染するのが普通ですが…狂犬病はどんな動物にも感染します!
例えば人エイズウィルスと猫エイズウィルスは、同じエイズでも、人のものが猫に感染したり、その逆も起こることはありません。
以前にも鳥インフルエンザが話題になったことがありましたが、実際に人間が鳥インフルエンザに感染する確率はかなり低いものです。
ですが、どの哺乳類にも感染する上に、非常に恐ろしいウィルスが存在します。
それが狂犬病ウィルスことラブドウィルスです。
名前に犬、と入っており、勘違いを起こさせそうですが、猫やたぬきだろうが人間だろうが、リスだろうが、コウモリだとしても感染する厄介な病気です。
つまるところ、どんな動物でも狂犬病の感染源に成りうるということになります。
日本では島国ということもあり、野生の同ぶつにワクチンを接種しなくても、ワンちゃんだけに狂犬病ワクチンを使用することで、1957年には狂犬病を撲滅することが出来ました。
ですが、最後に見つかった狂犬病の罹患動物は猫ちゃんだったそうです。他の動物がキャリアーになって、再び狂犬病が日本に来ても全くおかしくないと言えます。
例えば、日本ではありませんが、コウモリが原因で狂犬病になってしまい、人が死亡した例も存在します。
狂犬病にかかったコウモリやネズミ、リスなどは、凶暴になって他の動物に噛み付いたり、麻痺を起こして犬や猫、他の野生動物に食べられて、それらの動物を狂犬病に感染させます。
よく、外来生物がタンカーなどに乗り込んで運ばれて来て、他国に定着する、なんてこともありますが、狂犬病を持ったネズミやコウモリが運ばれて来ることも十分に考えられます。
ロシア、中国、韓国、フィリピンでも狂犬病は毎年出ており、それどころか日本とほぼ同じ境遇のはずの台湾でさえ、10年ほど前に野生動物に狂犬病感染が確認されました。
野生動物です。タンカーなどで運ばれたものではないでしょう。
可能性として高いのは、狂犬病に感染したコウモリが中国辺りから飛んできて、それを食べてしまったのではないかと思います。
よく、狂犬病ワクチン接種なんて、獣医が儲かるために打っているだけ!自分の犬には打たせない!
なんて人がいたりします。(法律違反ですけどね)
獣医としては、頼むからワクチン接種してくれ!と思います。そもそも獣医師会の会費で、あまり儲かる訳ではないですし。
いつの間にか狂犬病にかかっていたワンちゃんに咬まれたとして、気づいた頃にはもう治せない段階になっていた。
そんな目には合いたくありません。
ちなみに、そういうことが起こったら、未必の故意、と言って、飼い主さんに殺人罪が適応されます。
飼い主さんは自業自得でも、獣医や、周りの人が咬まれた場合に、病院に行ったら、
「狂犬病です」と医者に言われ、死を待つだけなんて、勘弁して欲しいです。
特に狂犬病にかかる可能性が高いのは獣医ですから。
ちなみに、ワンちゃんが狂犬病になった際の症状を載せておきます。(wikipedia参照)
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