フィラリア予防なんてしなくて問題ない?そんな訳ありません。
ちょっと、ワンちゃんを飼う人として、聞き捨てならないセリフを言った人がいるので、それに関して書いていこうかと思います(その人はこのブログは見ないようなので)。
要は、フィラリア予防なんてしなくても、フィラリアに感染したりしないよ。です。
はっきり言って、犬を飼う資格が無いかと思います。
ちなみにスウェーデンやドイツでは、動物虐待扱いになり、罰金刑を受ける上に、その飼い犬は保護されて、二度と犬を飼えなくなります。
当院でも大抵、1年ごと1、2頭のワンちゃんがフィラリア陽性になって来院します。
まともに予防をせずに多頭飼育で数年も予防せずにいた家では、見事に半分以上のワンちゃんがフィラリアに感染していました。
しかも、フィラリア治療にもあまり安心がなかったという、とんでもないお宅でした。
ちなみに、いつもは大日町、横戸町の子が陽性判定になることが多いのですが、今年はこてはし台で2頭、陽性犬が認められました。
(そのうち一頭は変わっていて、九月に一度投与を忘れていること、陽性の線が非常に薄いことから、感染してほぼ大人になりかけたフィラリアが、残りの10、11月分のフィラリア薬の投与で死んだのではないか、といった様子でした。)
(以前にも掲載した、白黒で拡大して、やっと陽性線がみえるやつですね。肉眼では良く見えていたのですが、写真では見せきれないのが残念です)
詰まるところ、たったの一ヶ月でもフィラリア陽性になりうるんです。
以前から言っている通り、周りがフィラリア予防をしてくれているから、フィラリアが蔓延しないだけであって、フィラリア予防をしない人が増えれば、あっという間にフィラリア陽性犬だらけになるでしょう。
当院でも、毎年まともにフィラリア予防をしない方がたくさんいらっしゃいます。
あまり想像しにくいとは思いますが、そのワンちゃんは常に時限爆弾を抱えているのと同じだと思ってください。
実際に、まともにフィラリア予防をしてない人のワンちゃんは、数年もするとフィラリア陽性になってしまうことがほとんどです。
しかも、それを自分のせいだと、ちゃんと理解しないんです。
予防していないのに、「なんでフィラリアにかかっちゃったの〜」という台詞は、僕を苛立たせるには十分すぎるほどでした。
フィラリアに寄生されると肺動脈がボロボロになる。将来的に右心不全になる可能性が高くなる訳です。
フィラリアになんてならない。
それはただの思い込みであることを忘れないようにしてあげてください。
追記
ちなみにドイツでは雨の日でも散歩に連れて行かなかったら罰金、スウェーデンでは短頭種(ブルドッグやチワワなど、口の小さい犬種です)をブリーディングすると犯罪になります。
生まれた時から呼吸が苦しい犬種を作ること自体が残酷だ、ということらしいです。
また、アメリカでは動物病院での診察代が高すぎて、富裕層しかワンちゃん猫ちゃんを飼育することが出来ません。
アメリカの獣医の初任給は、なんと70万円です。
その分、治療費を請求されるということですね。
0コメント