以前にも紹介した、猫のワクチン接種部位肉腫(誤字脱字や加えた内容が多いため、再び上に持ってきました)

以前にも一度紹介したのですが、猫ちゃんにワクチンを打つと、10000頭に1頭の割合で、ワクチンを打った場所に、非常に強烈な、切除も困難な腫瘍が発生することがあります。

ちなみに遺伝や本人のワクチンに対する免疫能力が関係しているらしく、遺伝的にワクチン接種部位肉腫にならないであろう子に、色々な場所にワクチンを打っても上記の腫瘍は発生する可能性は低いです。
一方、遺伝的にワクチン接種部位肉腫を起こす可能性のある子は、背中に打てば背中に、お腹に打てばお腹に、足に打てば足にワクチン接種部位肉腫が発症してしまう確率が高いようです。
また、ワクチン接種部位を起こしやすくする原因として、アジュバントが考えられています。
アジュバントとは何か。
アジュバントはワクチンの中の入っている、死んだウィルスや、細菌では免疫を賦活する能力が弱いため、免疫賦活力を高める目的で加えられる、免疫賦活剤のことで、ワクチンの効果をより強力にする効果を持っています。
そのため、アジュバントの入っていない遺伝子組み換えワクチンや、弱毒生ワクチン(ワクチンの中にいるウィルスや細菌の力をとことん弱めたもの)と比べて、免疫を刺激するアジュバント入りワクチンの方が、ワクチン接種部位肉腫を引き起こしやすいのではないか、と言われています。
(症例数があまりに少ないため、アジュバント入りと入っていないワクチン、どちらの方がガンを引き起こしやすいか、というのは分かっていません)

ただ、アメリカでは猫ちゃんも狂犬病ワクチンの摂取義務があり、狂犬病ワクチンを注射した部位が、一番ワクチン接種部位肉腫を発現しやすいことが統計上証明されています。

日本のワンちゃんに打つ狂犬病ワクチンはアジュバントもなく、弱毒生ワクチンですらない、死んだウィルスが入った、死菌ワクチンを使用しています。

アメリカの狂犬病ワクチンはやはり、狂犬病が身近に存在していることもあり、アジュバントもしっかりと混ぜて、強い免疫がつくように、十全な予防注射が行われています。

このことを考えると、狂犬病ワクチンを打たない日本ではワクチン接種部位肉腫が少なく、アジュバント入り狂犬病ワクチンを打つアメリカでは、他の何よりもワクチン接種部位肉腫が発生しやすいことが想像できます。

やはり、遺伝子も関わってはいるのでしょうが、アジュバントもこの病気の大きな原因になっているのではないでしょうか。


追記

以前にも記載したかもしれませんが、何故、ワクチン接種部位肉腫に遺伝が関係していると考えられるのか、10000頭に1頭と、症例数が少ないため、本来なら統計的に判断できないはずですが、とある獣医の話です。
猫ちゃんのワクチン接種部位肉腫が万が一発生したとしても、足ごと切り取る、ということが出来るように、混合ワクチンは左後ろ足のふくらはぎ、またはかかとに注射を打つことが推奨されています。
ですが、その獣医は何か聞き間違えたのか、毎年ごとに、一年目は左、二年目は右、三年目は左、と左右交互に混合ワクチンを摂取していました。
てすが、10000頭に1頭のみに発症するはずのワクチン接種部位肉腫が両足にできてしまったんです。

このことから、ワクチン接種部位肉腫は本人の免疫や遺伝が関係して発症していると考えられます。

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