予防の意味が無くなってから、犬猫の避妊手術をする方があまりに多いので。もっと早めの避妊手術を。

まず最初に、確率の部分は少し大雑把に書かせてもらいます。
ただ、大きく異なることは無いと思ってください。

ワンちゃん、猫ちゃんとも、オスの場合は去勢手術が遅くなっても、将来的に病気になり安くなる、ということはありません。

しかし、メスの場合は発情が来る前に避妊手術を実施すれば、ほぼ全ての乳腺癌を予防することができるのに対して、一度発情を経験すると、将来的に乳腺癌になるのは10%ほどになります。
二度目の発情を迎えてしまえば、乳腺癌になるリスクは、避妊手術をしてもしなくても同じ確率になってしまいます。

実際に、乳腺の所に瘤ができた時、悪性の乳腺癌である確率は、ワンちゃんが50%、猫ちゃんが95〜99%とかなり高確率です。

また、子宮蓄膿症は3頭に1頭が発症するため、二度の発情を迎えても、手術が完全に無駄になる訳ではありません。

そして乳腺癌に関してですが、先ほど書いたように、発情前に実施するのが一番良いでしょう。
体が小さいから心配、という方も結構いるのですが、逆に小さい時の方が子宮に脂肪が着いていることが少なく、手術が安全にできることが多いです。

ワンちゃんは大体初めての発情が起こるタイミングはわかりますが、猫ちゃんは季節にも左右されるため、タイミングを測るのは難しいと言えます。

大体ワンちゃん、猫ちゃんともに5ヶ月から6ヶ月令で発情が来ることが多いので(絶対ではありません)、それより前に実施することを考えておくと良いかと思います。

乳腺癌になった時に、乳腺全切除を行う病院もありますが、手術の負担が大きいこと、特に第3〜5乳腺(下腹部側)に腫瘍ができやすく、人間と異なり陰部横まで乳腺が存在しているため、全切除したのに乳腺癌ができてしまった、ということも頻繁にあり得ます。
というか、そんなことをするくらいなら、早めの避妊手術を行った方が良いという話でした。

ワンちゃんは一回目の発情が来てから二回目の発情が来るまでの間に時間がありますが、猫ちゃんの場合、一回目の発情が終わったと思ったらすぐ二回目の発情が来てしまうことも良くあります。

遅くともせめて、一回目の発情が来ている最中に手術の予約を実施することを考えてあげて下さい。
つい最近も、乳腺癌が筋肉の奥まで食い込んで、表面がえぐれて化膿したまま、もう治すことができない、という状況になってしまった子がいます。
避妊手術が遅れた結果です。

たった数ヶ月のさで、ほぼ100%の乳腺癌を防げるので、発情してから手術を実施するくらいなら、早めの手術を心がけてあげてください。

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