ペットのためにもネットの情報だけに惑わされないように(更新)
時々、しっかりと病状を伝え、今どういう状況にあり、何という病気にかかっているのかを説明したのに、その後ネットの情報を見て、クレームを言ってくる方がいらっしゃいます。
一番直近では、膵炎に罹患し、膵炎の治療薬であるブレンダを使用したのに、
膵炎は治療法が無く、治るまで待つしか無い!という、かなり昔の情報からのクレームを付けてきた方でしょうか。
膵炎であることを説明したのに、何故膵炎であることを説明してくれなかった!と、説明していないことにされており、膵炎の治療をしますと伝えて、膵炎治療を行ったことまで覚えているのに、
その方の中で膵炎だから治療薬を使用したのか、膵炎でないのに治療したのか、訳のわからない、支離滅裂な状況になっており、3年ほど前から使用されるようになったブレンダという膵炎治療薬について調べる様に伝えたところ、やっと理解してくれたようでした。
その方は、他の病院でも膵炎の治療薬は存在しない、と聞かされたようで、その後、当院に来院することはありませんでしたが、腹膜炎も一緒に併発していたことから、残念ながら亡くなった可能性が高いと思われます。
ブレンダは腹膜炎にも効果があることが、半判明しており、ネットの情報に惑わされずに、当院に通っていれば、助かった可能性もあったのてはないかと思います。
それ以降、当院では膵炎治療でのブレンダ、椎間板ヘルニアでのエラスポールなどは、オーナー本人に薬自体をお見せして治療しています。
ブレンダを使うようになって、膵炎で死亡する子はかなり減った一方、膵炎は再発しやすいことがよくわかったり、ネット上に記載されている、椎間板ヘルニアの内科治療は外科治療より効果がかなり落ちる、というステロイドによる内科治療の治療結果を見て勘違いする方には、もともと椎間板ヘルニアの手術の権威だった先生が、このエラスポール治療を発見したことをしっかりと伝えたりと、色々と大変です。
ネットの素人情報と、獣医の知識、どちらが信用に足ると思っているのでしょうか?かなり新しい参考書を見せながら説明しているのに、そんな人がいるんです。
また、お薬に魚が入っているみたいだからどうしたら良いか、という方もいらっしゃいました。
おそらく、医薬品ではなく、サプリメントのことだと思われたので、わざわざそちらの薬(サプリメント)を購入しなくても、こちらで処方させていただくお薬の方が確実であることを伝えました。
ネットの情報を信じたいのなら、素人の情報と、匿名獣医が話す内容だけで満足していれば良いと思います。仕入れられることでしょう。
ちなみに、獣医学も日々進歩しているため、僕は常に勉強しています。というか、勉強が好きということを以前、このブログで書いた覚えがあります。
ブリタニカ百科事典の時の話でしたか?
新しい知識を覚えることは楽しく、その一方で、眉唾な研究発表を行っている獣医もいるため、一つの情報に縛られることなく、多数の情報を学ぶことが、獣医として重要だと思っています。
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