最近は余り聞かなくなった、マダニから感染するSFTS(重症熱性血小板減少症)普通に感染例が確認されています。

あくまで聞かなくなっただけで、獣医の間では講義が開催されたり、注意喚起があったりします。

昔はSFTSは犬猫にも感染するの?
と、情報も少なかったのですが、犬猫も感染しますし、特に犬を経由して人に感染したりもします。

人間ではファビピラビルという、抗ウイルス薬が治療に使用されますが、なんと獣医は手に入れられません!

つまり、ワンちゃん猫ちゃんがSFTSになっても、点滴や輸血などをして治療するしかありません。
人間ほど血液が採取できないワンちゃんで、血漿輸血ができるほどの量が確保できるかどうか、という問題点もありますが。
そもそもこの子はSFTSにかかってる!と判断することが難しいでしょう。
診たことが無い病気を診断するのはとても困難です。

なんとか血液検査で血小板の減少、発熱、下痢、嘔吐、などの症状から判断するくらいでしょうか。

致死率は10%〜30%と言われています。

獣医としては一番良い方法は、感染する前に、マダニが体に食いついてすぐに死んでもらうように、予防薬を使用しておくことが大切でしょう。

別に山にいるダニだけがSFTSウイルスを持っている訳ではなくそこら辺のダニも持っています。

先ほど、ワンちゃんからダニを媒介して〜、という話をしましたが、2018年〜2021年のたった3年間で猫ちゃんについたマダニから感染した獣医が7人もいます。
人から人に感染することもあるようです。

家族や地域猫に良く触れ合う人も気をつけた方が良いでしょう。
出来る事なら、地域猫にもマダニ予防をできれば良いのですが。

ヤバイ病気が身近に存在している可能性を忘れないようにしましょう。

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