セキセイインコのPBFD症

習った当時は日本語訳が無くて困ったものですが、オウム類嘴羽病、と今では呼ぶそうです。

インコの免疫力を落として、様々な病気に感染させる病気ですが、初期は羽が少し落ちるだけ、とか、まだ成鳥になって無い場合は、成長不良にしか見えなかったりしますが、死に至る可能性が高い、怖い病気です。

しっかりとした治療法は存在しないため、羽根がポロポロ抜け出すような、怪しい症状が認められたら、まずPBFD症なのか、それこそ完全に専門の病院に調べてもらうことをオススメします。

なぜなら、若い内から免疫力を高める治療を実施することで、死亡率が減るからです。

この間、片羽が抜け落ちて、PBFD症なのか成長不良なのかわからない子が来院し、区別に遺伝子検査が必要になるから、調べておいた方が良いということを伝えたのですが、成長不良かもしれないなら様子を見ると言われてしまいました。

症状が強く出始めたら遅いのですけどね。

当院で遺伝子検査を実施できないのは、その検査所が登録制で、かつ、料金が高額だからです。
当院にPBFDを疑うインコは、大体年1頭くらいですので、他のインコを診ている病院でも、本格的にエキゾチック動物専門の病院くらいしか遺伝子検査できないかと思います。

PBFDは結構特殊で、時間が経ってから発症することもかなり多いです。
購入して、他のインコとは接触が無いのに、3年経ってからPBFDになった子なんかもいます。

上記の様に、治療法が存在しない病気です。
本人の免疫力を高めて、ウイルスに勝ってもらう。
これだけです。
治療は本当に早ければ早いほど良いので、成長期に左右の羽のバランスが違う、などの軽い症状でも見つかるようなら調べておくに越したことはないでしょう。

0コメント

  • 1000 / 1000