心不全が原因で肺に水が貯まった。利尿剤を使って水を尿として出すか、麻酔をかけて逆さにして肺から水を押し出すか
昨日、たまたま講義を聞いて、知ることができたのですが、今まで当院では入院させて酸素室に入れ、心不全治療薬および利尿剤で肺水腫、心不全を治してきました。
もちろん心不全となると、いつ死んでしまってもおかしくない状態です。
そこで昨日の講義で知ったのが、気管チューブを入れてから体を逆さにして、専用の吸引器で肺胞内に貯まった水を流し出す、という方法でした。
この方法の場合、利尿作用で徐々に水を出すのではなく、あっという間に水を抜くことができるため、呼吸の苦しさをすぐに改善させてくれます。
ただし問題点も存在していて、気管チューブを入れるには、麻酔をかけなければいけない、ということです。
ただでさえ麻酔をかけると呼吸抑制が起こります。
呼吸困難になっている子に、麻酔をかけるリスクがあるんです。
もちろん麻酔をかけなかったからと言って、必ず助かる訳ではありません。
当院では、心雑音の早期発見、早期治療を実施しているため、心不全にまでなる子は珍しいですが、今後は上記の2つの方法を、飼い主さんと相談しながら行って行きたいと思います。
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