フィラリアが蚊の中で生きていられる時期
以前もお話しましたが、フィラリアは寒さの問題で、蚊のなかで生きていられる時期というのが存在します。
この時期を毎年測定して動物病院に知らせてくれている機関によると、千葉県のフィラリア発生時期は、5月17日(2週間の前後差あり)〜11月1日(2週間の前後差あり)となっています。
これをワンちゃんの体内に入ってきてから1ヶ月分、薬で退治するわけです。
冬に蚊がいても、蚊の中にフィラリアはいないんです。
小さくて分かりにくいですが、千葉県の所に赤線を引いてあります。
地球温暖化が心配だから、という人もいるかと思いますが、毎年こうやって測定したフィラリアの生存期間が送られてきています。
フィラリアの生存を気温で測る、特別な計算式があるのですが、それを使って写真の様に地域ごとのフィラリア予防に必要な期間を割り出してくれているんですね。
通年投与を推奨する動物病院もありますが、そういう所では、下水など、暖かい所にいる蚊の中にはフィラリアが生きている可能性がある、ということから、一年間の投与を勧めているそうです。
ですが今のところ、50年間獣医を続けている先生の話では、ちゃんと期間内の投薬を忘れていなければ、フィラリアに感染したワンちゃんを見たことは無いとのことです。
当院では期間内、7ヶ月の投与を推奨しています。
以前、どこで調べたのかわからないのですが、フィラリアの薬は一ヶ月半で投薬しても大丈夫、と言っていた患者さんがいました。しかし、説明書でも、どの文献を探しても、そういう記述は見当たらないので、通年投与はともかく、1ヶ月ごとの投薬は忘れないようにした方が良いでしょう。
にわか知識で中途半端な薬の投与はやめておきましょう。
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