ワンちゃん、猫ちゃんは人間と同じくらい、痛みを感じているか。それとも、そこまでではないのか?

これに関しては、いろいろな人が研究しているのですが、コミュニケーション能力的な理由で、はっきりとわかっていないのが現状だそうです。

例えば、猫ちゃんはワンちゃんよりも、痛みに関する感受性が鈍いと言われていますが、当然ながら個体差があり、痛い所を軽く触られただけで大暴れをする子もいます。

また、認識力の違いが痛みの度合いを変化させる要因になっているとも言われています。
要は、痛い箇所を見て、痛いなぁと思うこと自体が痛みを増幅しているらしく、それは人固有の感覚であって、ワンちゃん猫ちゃんは傷を見て、この傷痛いなぁ、と思わないことから、痛みの程度が人よりは落ちるのではないか?
とも言われています。

正直、科学がもっと進歩しなければ正確なところはわからないでしょうが、避妊手術や去勢手術、その他の手術を行った場合、帰宅時にはワンちゃん猫ちゃんは痛みを訴えずに、家族に会えて嬉しい!
という感情でいっぱいになって、そこまで痛みを感じているようには見えないことが多いです。

ただし、少なくともよく言われる、猫ちゃんは痛みに強い、というのは間違いでしょう。
痛みに強いのではなく、我慢して隠すのがうまい、というのが正解です。

ワンちゃんなんかは嬉しすぎて、どう見ても痛みを忘れている時があるのも確かですが……

まあ、少なくとも、痛いところを見てしまうことで、余計に痛みを強く感じる、という面では、人間の方が痛みに弱いと言えるのではないでしょうか。

もちろんワンちゃん猫ちゃんも痛いのは嫌でしょうし、痛みを減らすことが、傷の回復を早めることが証明されていますので、当院では、手術時や、痛みを感じているのがわかる時には、通常のNSAIDと言われる痛み止めと、オピオイドと言われる頭から痛みをシャットダウンさせる薬の2つを使用しています。

また、特に痛みが強い場合、マルチモーダル鎮痛と言う方法があり、複数の鎮痛剤と鎮静剤を少量ずつ使用して、副作用が出ないようにして痛み止めとして使用しています。
泣き叫ぶ様な傷みでも、血圧をほとんど下げたりせずに辛いのを止めてあげられる、良い方法だと思います。
ただし、この方法は眠くなります。しかも、ワンちゃん猫ちゃんともに、目を開けて眠ってしまうので、見た目的には大丈夫なのか、心配になるかと思います。


追記
ちょっとワンちゃん猫ちゃんの、ちょっと人と異なる感じ方を書いていきましょう。

例えばワンちゃん。散歩の時など、周りを見ていなくて、自分でアタマをぶつけて痛い思いをしたとします。
それを何故か、飼い主さんに叩かれたとか、怒られたと思い込んでしまうことがあるそうです。
ちょっと困ってしまいますね。

また、猫ちゃんは、具合が悪い時など、部屋の隅の暗いところでじっとしている時があるかと思います。
これは、痛みや苦しさを、何かから攻撃を受けていると勘違いしてしまっている時の行動だそうです。

こういう時こそ、ワンちゃん猫ちゃんに対する翻訳機が本当に欲しいとおもうときてますね。

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