狂犬病予防注射を打たないとどうなるか。(20万円以下の罰金)
日本では狂犬病は昭和32年を最後に発症が確認されていません。
他に狂犬病が存在しない国として、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなど、島国や、他国から海で隔てやれているのが特徴です。
このうち、日本以外の国では、もう狂犬病の予防注射をやめよう、という運動も起こっているのですが、オーストラリアとニュージーランドはともかく、イギリスとフランスは日本と韓国より、すぐそばに存在しています。
実際に、ドーバー海峡トンネルを伝って狂犬病がイギリスに渡ることが危惧されていたり、狂犬病に感染したコウモリに人が噛まれて死亡した例が存在しています。
狂犬病清浄国とは言っても、はっきり言ってイギリスはまだ狂犬病予防注射を止める段階には無いと言えます。
さて日本で狂犬病予防注射を打たないとどうなるかと言うと、まず打たなくて良いと獣医が言ってしまうと、犯罪になってしまいます。狂犬病予防法に引っかかってしまうのですね。
また、ワンちゃんの飼い主さんも、狂犬病予防注射を打たなかった場合、20万円以下の罰金を取られることになります。
狂犬病の予防注射を打ってないワンちゃんが、人を噛んだ場合、更に厄介です。
罰金20万円と言うのは、あくまで打ってないことがばれた時、それだけで罰金20万円です。
予防注射を打っているワンちゃんが人を噛んだ場合でも、予防注射証明書を用意し、保健所に連絡し、噛まれた方との示談交渉が待っています。訴訟にもなるかもしれません。
一方で、予防注射を打っていないワンちゃんが人を噛んだ場合。
20年ほど前は罰金60万円ほどでした。
現在ではもっと厳しい罰がまっているでしょう。
まず、獣医師による狂犬病鑑定が3回必要。噛んだ直後に1回、一週間後に2回目、さらにそれから2週間後に3回目の鑑定が必要になります。
神経学的な異常があるか無いかを見るだけ、フラつき、流涎の有無などを見るだけですが、高い鑑定料を取られます。
そして、先ほど書いた、かなり高い罰金の支払いと慰謝料の支払い。もちろん、打っている子と同じく、保健所に犬咬傷届出書の提出も必要です。
もう60年以上も狂犬病が発生していないのだから、もう打たなくてもいいんじゃないか、とか、獣医が儲けるために狂犬病予防注射が打ち続けられている、という方もいます。
じゃあ、先ほどのイギリスの話のように、偏西風に乗った狂犬病コウモリが韓国や中国からやってこない、という保証はあるのでしょうか。
60年無かったからといって、もう二度と無い、と言う人は、現実を甘く見過ぎです。
また、獣医が儲けるために打っている、と言う方がいますが、農林水産省は儲かっているかもしれませんが、はっきり言って獣医はあまり儲かってません。
原価と注射代、人件費、獣医師会費を考慮に入れてから言って欲しいです。
獣医師に入ってない獣医は好きに狂犬病予防注射の値段を決められますが、獣医師会所属の獣医は決まった金額で注射することになっています。最近、千葉市ではさらに値下げすることが決定されました。
さて、狂犬病の怖い特にところは、すべての哺乳類に感染して、周りの動物に感染させかねないところです。
ハクビシンやアライグマ、タヌキなどに愛犬が噛まれた。狂犬病だったので、愛犬は死亡してしまった、ということも充分起こり得るわけです。
日頃、ほとんどのワンちゃんの飼い主さんが狂犬病予防注射を行っていることで、もし万が一、将来狂犬病が日本に入ってきても、簡単に退治できるかもしれません。
ちなみに、狂犬病予防注射を打っていないワンちゃんが狂犬病になると、日本の現行法では殺処分と決まっています。
危険ですし、治すことができないからです。実際には狂犬病暴露後ワクチン接種、という方法もあるのですが、予防注射を打っていない場合はそのまま治療させてもらえずに、殺処分になってしまいます。
最後に、近くに狂犬病が存在していないと言っても、ロシアも中国も、韓国も狂犬病が存在しています。
台湾でも10年ほど前、およそ50年ぶりに狂犬病が発見されました。台湾で狂犬病が発見されるなら、いつ日本に入ってきてもおかしくないと言えるでしょう。
狂犬病の予防注射は混合ワクチンほど副作用がありません(もちろんゼロではないです)。副作用が怖い、という方はいるかと思いますが、ワンちゃんを飼っている皆さんで予防注射を打つことで、パンデミックを防ぐことができるんです。
台湾、イギリスでも狂犬病が確認されている。いつでも、日本でも狂犬病が再発見されてもおかしくないと言うことを忘れない様にしましょう。
https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/tetsuzuki/400/13110-250.html#
犬咬傷届出書のURLです。
参考に覗いて見るのも良いかと思います。
0コメント