またまた繰り返す膵炎
膵炎は再発しやすい、と以前にも書きましたが、膵炎の再発頻度にもやはり個人差があるようです。
信用のできる文献として、油分の多い食べ物を食べるほど、膵炎になりやすくなることがわかっています。
例えばゴミあさりして、油の大量についた生ゴミや脂身を食べてしまったり、カカオがほぼ入っていないものでも、チョコレートは油分が多いため、ホワイトチョコレートで劇症型膵炎にかかり、死亡したダックスフントを診たこともあります。
また、ごくごく稀ですが、困ったことに、腎障害が見つかり、腎臓サポート系(腎臓に悪いタンパクを除いて、かわりに脂質を多くしている)を与え始めた途端、膵炎になってしまった例を聞いたことがあります。
このように、本来膵炎は脂質を多く取ることで、発症しやすいことが通例なのですが、一度膵炎になり、ブレンダで治癒したワンちゃんの中でも、再発しやすさ、というのはかなり違うことがわかってきました。
そもそも、膵炎を起こす、という子が珍しいのですが、
膵炎になって治癒した子のほとんどは、その後、一部の方だけ発症しています。
次に、いちど再発したダックスフントがいます。やはりブレンダですぐに治癒してくれました。
一方で、一匹、トイプードルの子がいるのですが、もう五回めくらいになりますでしょうか?
再発の繰り返しです。
その子は膵炎の兆候が分かりやすく、嘔吐があるが、膵炎に多い上腹部痛がない、下痢がないのに、腹鳴(お腹がキュルキュルなる音)がすごく良く聞こえる(腹鳴が強い子は、ほとんど下痢を起こしていることが多いです)。
この様な特徴があるため、検査をすると、膵炎にかかっていることがわかることがほとんどです。
ただでさえ、膵炎は検査が高く、治療はもっと高額になるのに、大変としか言えません。
ただし、今でこそ膵炎治療薬のブレンダがあるため、食べることができないほどに元気が無くなっても、早い回復が見込めるのてすが。
その飼い主の方は、別にワンちゃんに脂質の多いものを与えている訳ではありません。
恐らくワンちゃんの体質によるものなのでしょう。
ですが、一度膵炎にかかれば、治療しても、このように何度も繰り返す可能性が充分にあるということです。
知っている方でも、カカオ含有率の低いチョコレートをあげている方や、ローストビーフ、焼き肉等を与えている方もいらっしゃいます。
ペットにも飼い主さんにも不幸が待っている未来しかありませので、人間が普通に食べている様な物は与えないようにしましょう。
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