血管周皮腫
以前書いた、肥満細胞腫と同じくらい、いや、確実に悪性のため、それ以上に再発を繰り返す、厄介な腫瘍が血管周皮腫です。
この腫瘍もタコの足の様に、見えないレベルで細胞を周りに伸ばしていくため、何度切除しても再発を繰り返すのが特徴です。
非常に小さい時なら広範囲を切り取ることで再発を防げることがあるそうですが、ほとんどのものは、血管周皮腫と診断された段階で取り切って再発を防ぐのはほぼ無理と思って良いでしょう。
このように諦めが入ってしまう程に再発する腫瘍なんです。
正直、腫瘍専門医でも根治は難しいかもしれません。
基本的に抗がん剤は効果がなく、切除での治療が基本ですが、例えば足の先の方にできれば、足の切断を提案されることがほとんどてしょう。
それほどに厄介な腫瘍なんです。
小さいうちに発見、血管周皮腫と診断できた、腫瘍専門医にお願いする。
これぐらいうまくいかないと治せないかと思われます。
ただ、大抵の腫瘍は小さい段階で、通っている病院で切除をしてしまうのが普通だと思います。
当院では病理学検査に診断を依頼するかどうかお聞きしますが、殆どの方は依頼しないことを選ぶので、再発した時にはもう遅い、ということが多いです。
この血管周皮腫、肥満細胞腫、ワクチン接種部位肉腫、の3つは、今まで書いたように、見えないレベルの細胞をタコの足の様に長く伸ばして、周りを広く取っても、かなりの確率で再発をしてしまいます。
通常、瘤が3センチ以下ならば、同じようにさらに3センチ広く取ることで再発を予防することができるのがほとんどです。
検査に8000円ほどかかりますが、その後の状況を知るために、病理学的検査を実施しておくのは良いかもしれません。
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