天地明察!

江戸時代1700年頃、日本では中国製の暦を使っていました。

ところが、あくまで他国の暦。
どんどん日本の暦とズレていきます。

なんだ、そのくらい、と今の時代ならそう思うでしょう。

ですが当時の暦が狂えば、良い種まきの時期や収穫の時期も狂うし、漁業もおかしくなる。人々の生活も狂っていきます。

そこで渋川春海という人物が、新しい暦を創るため、人生をかけていく。

それが天地明察という小説です。
本屋大賞に選ばれたし、映画化されて、主人公にジャニーズの岡田君が起用されたこともあり、知っている方も結構いるのではないでしょうか。

主人公の人生を描いたものであるので、最初は岡田君?と思ったのですが、僕の頭の中では主人公はもう壮年のイメージになっていたがゆえの違和感でした。

題名の理由が秀逸で、物語内の時代背景では、算学(要は数学)が流行っていたそうです。

実際、作中に、日本の数学の神様と言われた関孝和(たかかず)も出てきて、主人公に関わってきます。
確かに同時代の人物同士であるし、夢のあるキャストですね。

それでですね、誰かが数学の設問を出し、それに正解を答えると、現代のようなマルではなく、明察と答えたり、書いたりします。

だから、暦の正確な答えを出した渋川春海は天地明察、となる訳です。

もともと作者の冲方丁はダークな世界観を書くライトノベル作家、丁度僕も浪人生だったので、その作風にやられた感じでした。ライトノベルと言っても、僕が親なら高校生には読ませたくないくらいの内容で、年齢的に完全にマッチしていましたね。

光圀伝などとも合わせて、ぜひオススメしたい作品です。

また、アニメ好きなら、マルドゥックスクランブル三部作、ダークな近未来SFといった感じでしょうか。オススメです。

主要なキャラクターの名前が卵料理になっていますが、主人公の名前のバロットは覚悟を持って検索した方が良い料理です。

有精卵をある程度成長させて、ゆで卵にして食べる、完全にひよ子を茹でて食べる料理です。

ですが、アニメ好きなら、蒼穹のファフナーの作者、と言った方が通じるかもしれませんね。

もともと、紙媒体で小説を読んでいたのですが、電子書籍での天地明察を見つけて、そのことを書いてみたくなりました。

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