未避妊のウサギの寿命
以前から度々この内容の記事を書いていますが、
雄はそうでもありませんが、雌の場合、非常に子宮癌になりやすく、未避妊の場合、早い子で3歳には癌になってしまうことも良くあります。
そのため、平均寿命は約5歳と言われています。
そのことを知らず、子宮にできた癌が破裂した状態で来院する方もかなりいる状況です。
癌が腹腔内で破裂したということは、お腹の中全体に癌の種が蒔かれた状態になっているということになります。
これを播種性転移と言い、腹膜炎を起こすこともプラスして、予後不良(余命わずか)の状況です。
また、ウサギの子宮癌は特殊な転移を起こす癌で、子宮にできているにもかかわらず、皮膚に転移したり、筋肉に転移したりと、色々な場所に転移するため、発見が遅れると根治は不可能なうえ、そもそも発見すること自体が困難です。
長生きしてもらいたいと思うなら、まず確実に避妊手術を実施することをお勧めします。
避妊手術自体が怖い、という方もいらっしゃるとは思います。
特にウサギは気管が狭く、通常の気管チューブが挿管しづらいのですが、当院ではv-gelという、ウサギ用の気管チューブおよび、人工呼吸器を使用しているため、呼吸や麻酔の管理は自信を持って行えます。
未避妊雌のウサギは早死にしてしまうということを知らない方も多いため、もしこのブログを見た方で、お知り合いにそういう方がいらっしゃれば、ぜひ教えてあげていただければと思います。
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