シェルティの胆嚢粘液嚢腫
胆嚢粘液嚢腫という病気があります。
これは胆嚢の中の胆汁がゼリー状に固まってしまい、最終的に胆嚢が破裂することもある危険な病気です。
破裂する確率は、胆嚢粘液嚢腫のうち、大体1割〜2割と言われていますが、もっと高いと言っている方もたくさんいます。
特にコレステロールや中性脂肪が高くなりやすい犬種に起こりやすい病気ですが、特にシェルティに好発する病気です。
胆嚢か破裂すると、腹膜炎が起こり、同時に黄疸もあらわれます。
治療には胆嚢を摘出して、腹腔内を洗浄する。
またはトレピブトンという内服薬を使用して胆汁の流れを良くし、回復を待つ、
の2つか主な治療になります。
胆嚢が破裂した状態での手術は、胆嚢摘出のプロとも言える鳥巣先生(大学病院で肝臓を専門にしている方)という方でも、2割はお亡くなりになる、大変な手術になります。
一方で、トレピブトンによる内科的な治療もかなりの回復率を見せてくれます。
ただし、正確な治癒率をあらわした論文はありません。
シェルティはこの病気をかなりの高確率で起こしてしまいます。
遺伝的なもので、他の犬種とことなり、予防もあまり効果が薄いと言われています。
以前、ブリーダーの方で、シェルティが元気なうちに胆嚢を取ってしまえばいいのでは?
と、僕に伝えて来た方がいましたが、結局は途中の胆管がゼリー状に固まるので、意味がないという論文が発表されています。
根本的な解決策が無い病気ですが、シェルティを飼っている方は普段の調子をよく見て、早期発見できるようにすることが重要かと思います。
(記載し忘れましたが、胆嚢破裂を起こすと横断が起こるため、眼や耳の内側、歯茎などが普段より黄色く見えれば要注意です)
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