野生動物が人里に降りてきた時の対処について
今回は一般の獣医には全く関係のないことを記載しようかと思います。
特にペットには関係のないことなので、そうなんだー。
という雑学を知るつもりくらいで読んでいただければ幸いです。
僕の趣味という感じですね。
以前、有名人の方が、野生のイノシシや熊が里に降りてきた際に、日本では猟銃で殺してしまう。
アメリカのように麻酔銃で眠らせて野生に帰すべきだ!
と仰ってる方がいました。
これは実際には日本ではほぼ不可能と言っていいことなんです。
まず麻酔銃の飛距離は10mちょっとです。
かなり危険を伴うと言えるでしょう。
さらに、麻酔がしっかりと効果が出るとは言い切れず、そのまま熊やイノシシに襲われる可能性があるそうです。
そして特に問題なのが、日本の法律上、複雑な理由で麻酔銃を取り扱えるのは獣医のみ、と定められています。
正直に言って薄情な話ではありますが、自分自身ワンちゃん猫ちゃんやその他、飼育動物のために命をかけるのならともかく(以前過労で死にかけたので、実際にはもうそこまでのことはやろうとは思っていませんが)、イノシシや熊のために10mの至近距離から外れる可能性も高い(火薬では無く、空気圧で発射する上、散弾ではないためです)麻酔銃で命をかけて対処するその意見には賛成出来ません。
その方は、他の芸能人の方が、安全のために猟友会が危険があっても頑張ってくれているのだから、殺すことになっても仕様がない、
という発言に対して、以上のような返答をしていたのですが、おそらく獣医が何人いても追いつかない、死者も大量に出るかと思います。
今回の記事は僕としては、猟友会の人はかなり大変な状況で頑張っているんですよー、という気持ちで今回の投稿をさせていただきました。
治すこと、殺すこと、全く正反対の職業ですが、人間の命を守っている方々です。
むやみに嫌ってあげないでほしい、というただの僕個人の意見です。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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