インコの、餌を食べる振り

セキセイインコはそのエネルギー代謝の問題で、一日餌を食べれなくなっただけで死んでしまいます。
また、この食べられなくなった、という状況には大きな落とし穴があります。
鳥類全般に言えることですが、この子たちは野生では被捕食動物です。
そのため、弱っている様子を隠すために、餌を食べる振りをします。
実際に飼い主が食べなくなったと気づいた頃には、もっと前から食べていなかった状態になっており、はっきり言うと、もう瀕死であり、助からないことが多いです。
少なくとも、身体からエネルギーが漏れるのを抑えるために温めたり、ショットガン療法(鳥類は病気の原因が掴めないことが多いため、多数の薬をどれかが効いてくれることを祈っていっぺんに使用する方法)を行ったりしますが、最初の食べる振りを見逃した段階で、助かる可能性はごく僅かです。
これを発見する方法としては殻付きの餌を与え、エサ箱の中にちゃんと剥いた殻が残っているかを確かめることが重要になります。

飼い主さんの中には少し前まで元気だったのに、突然亡くなってしまうことで、クレームをつけてくる方もいらっしゃいますが、あくまで突然ではなく、元気ではなかったのを元気な振りをしていたということを忘れないようにし、普段から餌を本当に食べているか、糞はしっかりした量が出ているか、寒そうにしていないか、などをしっかりと確認しておかなければいけません。
瀕死になってしまってから回復させるのは大変困難ですので、普段からの飼い主さんの観察眼が特に重要になります。

0コメント

  • 1000 / 1000