天才下町職人!(しかも世界一!医療にも関わっています)
皆さん、岡野雅行という方を知っていますでしょうか?
サッカー選手じゃないですよ。
もともと、と言っても現在も、東京の下町、小さな町工場で金型、特にライターの外装を作っていた人です。
ですが、この人は後に神職人とまで言われるほどの人になります。
医学にも関わってきますね。
当初はジッポライターのような、使い続けるタイプのライターの外装を作っていた岡野さん。
ですが、使い捨てライターの誕生で、このままじゃ絶対に潰れるから、他のものを作ろう!と考えたわけです。
それは何かと言うと、携帯電話の電池の外枠!皆さん、ガラケー時代の、あの携帯電話の薄さを覚えている人も多いでしょう。
あのサイズの携帯の電池をできる限り小さく作る?
ムリ!ムリムリ!というのが、他の全世界の金型職人達の反応だったんです。
ですが、岡野さんの会社でだけはそれだけの薄さの電池枠を作れたんです。
そう、小さな町工場で、全世界分の電池が作られていました。
時にはその小さな町工場に産業スパイまで進入してきたそうです。
そして、その金型神職人が次に作り出したのが、33Gの注射針。
どういうことかと言うと、注射針の太さの表記は〜〜G(ゲージ)と表記されます。
よく人間の採血をしている針は18Gです。
当院でワンちゃん、猫ちゃんの採血に使っている針は24G。まだ2ヶ月令の猫ちゃんから採血する時は27Gを使用したりします。
また、ワンちゃん、猫ちゃんにインスリンを打つ時は、本当はもっと細い針を使用したいところですが、注射するインスリンの量が、人間と比べて余りにも少量のため、目盛がしっかりした注射針が必要で、それが29Gくらいが限界になっています。
そして、岡野さんが作り出したのが、33Gという、とてつもなく細い針。
なんのための針かというと、人間がインスリンを打つための針です。
身近にインスリンを打っている人がいる、という人は多いかと思います。
この33Gの針での注射は痛くないんです。
世の中には、生まれつきインスリンが体から作られない子供達もたくさんいます。
大人なら耐えられる注射でも、小さな子供が毎日毎日注射するたびに泣いてしまう、ということもあったそうですね。
しかし、この33Gの無痛注射針により、それもなくなりました。
実はこれ、論文等で知った訳ではなく、かなり昔のとあるテレビ番組で岡野さんの特集をやっている時に初めて知りました。
岡野さんの会社が無いと、薄い携帯電話が作れない。
そして、新しく作った試作品の機械をテレビで見せていました。
金属のパイプを自由にグニャグニャ曲げながら作り出していく。
そんな変な機械でした。
25年くらい前の番組だったと思います。
そんな機械から、最終的に、痛みが無い注射器を誕生させちゃうのだから、とんでもなくすごい人ですよね!
ちなみに無痛注射針は細いだけじゃなくて、根元から先端に行くに連れて、より細くなってることで、痛みを更に感じにくくさせているのだとか。
脱帽です🤩
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