うちの犬が散歩中に発作を起こして倒れました!これって本当にてんかん発作?

めったに起こらないことではありますが、散歩中のワンちゃんが突然倒れてしまう、ということが稀にあります。

こういう場合、飼い主さんがよく言うのは、ただ突然倒れた場合でも発作を起こした!と表現することが多いのと、どのくらいの時間発作を起こしていたのかを聞くと、本当は10数秒だったのを1分以上起こしていたと、焦りから実際より長めの次官を言う方が非常に多いです。

焦っているのはわかりますが、問題は、状況によっては、獣医もその間違った情報を元に診断してしまうことがあるということです。

実のところ、
実際に散歩中で起こすのは、てんかん発作の様な発作ではなく、失神が多く、てんかん発作との大きな違いは、けいれんを起こさずパタと倒れ、短時間で目を覚ます傾向にある、ということです。

この情報だけでもその後の対応や、診断が変わってしまうかもしれません。

では突然失神を起こす病気が何かというと、右心疾患や、肺高血圧症が挙げられます。

左心不全や僧帽弁閉鎖不全症の場合、失神を起こすほどの症状を起こしていれば、すでに頻繁に発咳を起こしていることがほとんどです。
一方、右心に関する病気は徐々に呼吸が苦しくなっていったり、特に肺高血圧症は人間で言うと、本人でも気づけない間に、歩ける距離がいつの間にか短くなっていた、という感じで、いつの間にか症状が進行していることすらあります。


散歩中に突然ワンちゃんが倒れたら、そうとう動揺するかと思いますが、けいれんありで倒れたらてんかん発作、けいれんを起こさず、そのままパタッと倒れても、眠りから目を覚ますような様子で起き上がれば心臓が原因と言っていいでしょう。


ちなみに、その後の治療方針のポイントにもなりうるため、動画が撮れるようなら撮っておいて損はないかと思いますが。

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