猫の乳腺癌

以前にも紹介しましたが、猫ちゃんのお腹側、乳腺に瘤ができると、99%悪性の癌と言っていいほどに、再発や転移をする腫瘍ばかりが発生します。

これを防ぐ方法として、一番なのは、発情期が来る前に避妊手術を行ってしまうことです。

猫ちゃんの発情期は時期も関係しており、秋になると若くても発情をしてしまうこともありますので、心配なら4ヶ月くらいで避妊手術をしてしまうのも良いかと思います。

もしくは、一回目の発情期が来た直後、この場合、乳腺癌になる可能性は10%ほど残ってしまいますが、10頭に1匹と考えれば、かなり抑制出来ていると言えるかと思います。

これが2回以上発情を起こした後になると、乳腺ガンはまったく抑えられなくなります。

避妊手術をしても、してない子と同じ確率で乳腺ガンになるようになってしまうのです。

若いうちに避妊手術を行うだけで、致死率の高い病気を防ぐことができるため、なるべく実施してあげることが重要かと思われます。

痛そうでかわいそう、と言う方もいらっしゃいますが、当院では術前のマルチモーダル鎮痛(複数の鎮痛剤を少量ずつ加えて、痛みは取りつつ、副作用を少なくする方法)、切る範囲をギリギリまで小さくした上で、その部位への局所麻酔、手術終了後は消炎鎮痛剤および、オピオイドと言われる、頭からの痛みの信号を抑える薬を使用しているため、手術直後から元気に擦り寄って来る子が多いです。

将来的に手術が難しい身体になってから、危険を承知で手術を実施するよりも、若くて麻酔も心配のない状態で、危険性の少ない避妊手術をやってしまう方が安全でしょう。

子宮蓄膿症を予防できるのもポイントです。

避妊手術、去勢手術は他の手術と比べても、割引もしていますので、是非、考えてみることをお勧めいたします。

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